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堕散る(おちる)
第29章 step29 二十三段目…再びの秋…実りのとき
夏休みは呆気なく終わった。
いや、ハルトとは毎日会えたし、就職の話も、ハルトとのことを母に伝えることも出来た。
色々と進展はあったのだけど、何となく、呆気なかったという印象だったのだ。
学校が始まって、ますます1日が早く終わる。
こうしてすぐに卒業を迎えるのか…
嬉しいような寂しいような感覚だった。
「ハルト?」
「ん?」
コォッ…
「ぴよちゃんは呼んでないのに…」
そう、ぴよちゃんは、もうひよこではなく、完全に鶏になっていた。
ゲージもサイズアップした。
ハルトはそろそろ卵を産むようになるのではないかと期待している。
「ルリ、なに?」
「そろそろ、お母さんの彼氏に会ってみたいと思って…」
「ああ、そうか。
こっちの都合を伝えて、段取りはお母さんたちに任せる方がいいんじゃないかな。」
きっとこうやって何でもハルトに任せていると知ったら、母は心配するだろうけど…
結局お願いしてしまう。
そして、ワタシは早々とハルトの誕生日プレゼントのセーターを編み始めていた。
コォッ…コォッ…
「ぴよちゃん、それはオモチャじゃないの。」
いや、ハルトとは毎日会えたし、就職の話も、ハルトとのことを母に伝えることも出来た。
色々と進展はあったのだけど、何となく、呆気なかったという印象だったのだ。
学校が始まって、ますます1日が早く終わる。
こうしてすぐに卒業を迎えるのか…
嬉しいような寂しいような感覚だった。
「ハルト?」
「ん?」
コォッ…
「ぴよちゃんは呼んでないのに…」
そう、ぴよちゃんは、もうひよこではなく、完全に鶏になっていた。
ゲージもサイズアップした。
ハルトはそろそろ卵を産むようになるのではないかと期待している。
「ルリ、なに?」
「そろそろ、お母さんの彼氏に会ってみたいと思って…」
「ああ、そうか。
こっちの都合を伝えて、段取りはお母さんたちに任せる方がいいんじゃないかな。」
きっとこうやって何でもハルトに任せていると知ったら、母は心配するだろうけど…
結局お願いしてしまう。
そして、ワタシは早々とハルトの誕生日プレゼントのセーターを編み始めていた。
コォッ…コォッ…
「ぴよちゃん、それはオモチャじゃないの。」