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堕散る(おちる)
第29章 step29 二十三段目…再びの秋…実りのとき
ぴよちゃんはどうしても毛糸玉が気になるようで、何度言っても突っつき回す。
だからビニール袋に入れてあるのだけど…

「ルリに構って欲しいんだろ?」

「何で?普段はハルトでないとダメって怒ることが多いのに…」

「フフン…じゃあ、ルリがやってることが、俺の為だとわかってて、邪魔してるんだな…」

ハルトは二人の女?に好かれてまんざらでもないようで笑みを浮かべていた。


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「ハルト…緊張しませんか?」

「いや別に?
なぁに、美味いもん食って帰る。
その中に1人新しいおじさんがいるだけだ。」


母の彼氏さんがセッティングしたお店に向かう。
ぴよちゃんは先ほどマンションに寄ってお留守番だ。

どんな人なのか…
卒業するまでは、家に連れてこないと母が決めたので、関わることはないのかもしれないけど、
ワタシのお父さんになる人だ。

ハルトはワタシの緊張を和らげるためか、
腕組みしていたのを手繋ぎに変えてくれる。

母が言うには、気兼ねなく会えるように、ちょっと小洒落た居酒屋を彼氏さんがチョイスしたとのことだった。
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