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堕散る(おちる)
第31章 step31 二十五段目…B1階 初仕事
王様はそれをすっぽりワタシに被せる。円状の布でふくらはぎまで隠れる丈になっていた。
『契約主に従えばいい。』ハルトに教えられた仕事の内容。
王様に従う…それが仕事。
ワタシは玄関にも上がれずその布の中でワンピースを脱いでいく。脱いだものはメイドさんの持つ籠に入れていかれる。
下着もすべて籠に入れる。
「アクセサリーもだ。」
これは、ハルトからプレゼントされたもの…
少し戸惑うとハルトが来て外す。
「そうだ。俺はお前だけが欲しい。他のものは要らない。来なさい。」
王様に手を差しのべられて、その手を取るとやっと玄関に上がった。
そして脱いだミュールも籠に入れられた。
「持って帰ってくれ、迎えの時にまた持ってくればいいだろう。」
王様は籠ごとハルトに渡した。
「ハルト…」
「ルリ、迎えに来るまでだ。頑張れ…」
「別に今生の別れでもあるまいに…」
王様は鼻で笑ったけど、それが実質、今生の別れになるとは、このときのワタシは思わなかった。
「では…」
ハルトが頭を下げて向きを変え、玄関を出る。
ガチャン…
その途端、車まで見送ることなく玄関の扉が閉められた。
『契約主に従えばいい。』ハルトに教えられた仕事の内容。
王様に従う…それが仕事。
ワタシは玄関にも上がれずその布の中でワンピースを脱いでいく。脱いだものはメイドさんの持つ籠に入れていかれる。
下着もすべて籠に入れる。
「アクセサリーもだ。」
これは、ハルトからプレゼントされたもの…
少し戸惑うとハルトが来て外す。
「そうだ。俺はお前だけが欲しい。他のものは要らない。来なさい。」
王様に手を差しのべられて、その手を取るとやっと玄関に上がった。
そして脱いだミュールも籠に入れられた。
「持って帰ってくれ、迎えの時にまた持ってくればいいだろう。」
王様は籠ごとハルトに渡した。
「ハルト…」
「ルリ、迎えに来るまでだ。頑張れ…」
「別に今生の別れでもあるまいに…」
王様は鼻で笑ったけど、それが実質、今生の別れになるとは、このときのワタシは思わなかった。
「では…」
ハルトが頭を下げて向きを変え、玄関を出る。
ガチャン…
その途端、車まで見送ることなく玄関の扉が閉められた。