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堕散る(おちる)
第8章 step8二段目…視覚
まぁ痴漢遊びも終ったしオモチャでユルくなったら、勿体ないし、ルリにはスーパー高校生テクがあるから、いっか…

明日はアッチにしよ…

「わかったよ
帰るよ?」

またサボりだな…


電車に乗り、
痴漢対策講義をする。

立ち位置とか向きとかカバンの持ち方など

頷きながらも何だかルリの表情が変だ…

疑いの目…

どうに何を疑われてるか、想像できて、怖い…

それを俺から言い出すと余計疑われるから言いたくない…

早く遠慮せず訊いてくれ

まぁ、また細かく話してやると、ルリがクイクイっとスーツを引っ張る。

ルリに耳を近づけてやる…

「ハルト…
元スリの、スリに遭わない対策みたいですね…」

ほら…

「で、ルリは俺が、元痴漢だと思ってるわけ?」

「元じゃなく現役なんですか?」

「あのなぁ…
そんなに女に不自由してねえよ、
てか、要らないくらい自由だよ」

「そうですか…」

悲しそうだな…

「俺が痴漢だったほうがいいわけ?」

「そうじゃないですけど」

降りる駅が近づく…

「ルリ…風呂一人で入れよ…裸でうろうろすんな…」

「えっ!?
どうして?」

「いいから、また明日…」

目を合わせ不思議顔のルリを確認して降りる。

「はいっ」

ハルトが降りる。振り向いてくれないけど、手だけ振ってくれた。
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