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堕散る(おちる)
第1章 step1はじまり
その駅にきた。ベルがなりドアがしまる。アタシはホームに彼氏の姿を探した。
電車が動き出す、ちょうど階段から彼氏が上がってホームに現れた…



が、隣には茶髪の女の子、そして彼氏の手はその子の腰に回されていた。



ダレ?

アタシの鼓動は早くなる。

電車が走りだし二人の姿が見えなくなるまでホームを凝視していたが、どうみても恋人同士にしか見えなかった。



アタシはボーっとしたまま、目的の駅で降りる。そして、何も考えられずに雑貨屋に入った。

可愛い小物が並ぶ店、目当ての物を探す振りをして店内をうろうろする。

周りはカップルやら同じ位の女の子が沢山いて、皆楽しそうに夏休みの予定等を話している。

何も考えられないのに、さっきの光景が焼き付いて離れない。

アタシはピンクのリップを手に取って眺めていた。
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