この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
堕散る(おちる)
第2章 step2魔が差す
別に欲しかった訳でもない、むしゃくしゃしていた。
店内の人たちは楽しそうだったし、彼氏には恋人がいて、アタシはメール一つでほったらかされている。
いいよね?店員はレジで忙しそうだった。
なんか一つくらいあってもいいよね?
きっと可哀想なアタシに誰かがご褒美くれるかも…
アタシはピンクのリップを棚に戻さずスカートのポケットに忍ばせた。
気に入ったものが見つからないという感じでアタシは店を出る。
店員は相変わらず忙しいようで、誰も追ってはこない。
脚は縺れそうになりながらも平然を装い歩く。
一歩一歩、あとは店の角を曲がればいいだけだ。
終業式の今日、この街はごった返している。
…ぇ、ねぇ
「ねぇ、ねぇ君」
アタシは自分が呼ばれているとは思わなかった。
曲がり角まであと数歩。
いきなり後ろから腕を捕まれる。
「ねぇ、君だってば。」
腕を引っ張られて振り向いたアタシは、スーツ姿の男に呼ばれているのに気づく。
「何ですか?」
ナンパかキャッチだと思い睨みつけ腕を振りほどこうとした。
店内の人たちは楽しそうだったし、彼氏には恋人がいて、アタシはメール一つでほったらかされている。
いいよね?店員はレジで忙しそうだった。
なんか一つくらいあってもいいよね?
きっと可哀想なアタシに誰かがご褒美くれるかも…
アタシはピンクのリップを棚に戻さずスカートのポケットに忍ばせた。
気に入ったものが見つからないという感じでアタシは店を出る。
店員は相変わらず忙しいようで、誰も追ってはこない。
脚は縺れそうになりながらも平然を装い歩く。
一歩一歩、あとは店の角を曲がればいいだけだ。
終業式の今日、この街はごった返している。
…ぇ、ねぇ
「ねぇ、ねぇ君」
アタシは自分が呼ばれているとは思わなかった。
曲がり角まであと数歩。
いきなり後ろから腕を捕まれる。
「ねぇ、君だってば。」
腕を引っ張られて振り向いたアタシは、スーツ姿の男に呼ばれているのに気づく。
「何ですか?」
ナンパかキャッチだと思い睨みつけ腕を振りほどこうとした。