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堕散る(おちる)
第20章 step20十四段目…秋
「さて、ファッションショーをしようか。」

片付けが終わり食後の珈琲を飲んでいるとハルトが言う。

オムライスのメッセージを書きだした頃から、互いの格好など気にしていなかったが、アタシは妖しい下着姿でハルトは全裸なのだ。

ハルトが買い物袋を持って寝室に行く。

「ベッドに順番に並べたから、手前のから着て出てくるんだよ。」


どうやら寝室が舞台の袖で、リビングが舞台で、買ってきたものでファッションショーをしようというのだ。


有無を言わせないハルトに、アタシは寝室に向かうしかなかった。

ベッドをみて驚いた。

色選びも試着もブラジャーばかりで、今着けているものだけがセットで買ったのだと思っていたのに、
残りの7つ全てが三点セット、いや、ペチコートやストッキング、ガーターベルトなど、それ以上のセットのものもある。


今このベッドの上にあるものにいくら掛かっているのか…

恐ろしくなった。


「ハルト…」

アタシはリビングに戻る。

「ん…まだ着替えてないじゃん。」

「これ…こんなに沢山」

「ん?
ルリの成長記念だし…
どうせなら、ルリの一番近くにいるものをプレゼントしたいでしょ?」
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