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第22章 step22十六段目…初冬

｢それとビール飲んで大丈夫なんですか？｣

｢大丈夫、大丈夫ネー
アルコール抜けてから運転するからオッケーあるよー｣

っぷぷっ…

ハルトがアタシにも片言の日本語で言う。

｢さあ、いただきます。｣

こうして、後で知るのだが、凄く豪華なランチが始まったのだ。

｢ピータンて何でできてるんですか？｣

｢ガチョウかアヒルの卵だよ。ルリ食べるの初めて？｣

｢はい、ゼリーの部分は何でできてるんですか？｣

｢卵の白身だよ。｣

｢どうやって珈琲ゼリーみたいな色に染めるんでしょうか…｣

｢まあ食べてみなよ。｣

｢ん、美味しいです。
でもわざわざ元の形に似せて作るなんて、手が込んでますね。｣

｢ルリ…これ、真似て作るんじゃなくて、卵そのものだよ。｣

｢え？｣

｢卵の発酵したもの｣

｢失礼シマース、次は燕の巣のスープでゴザイマスネー｣

｢ありがとう。
ピータンの殻付きちょうだい？｣

｢おいくつデスカ？｣

｢１パック｣

｢はいカシコマリマシター｣

ビールと桂花ジュースも置かれる。

｢かんぱーい。｣

｢スープはおトリワケしますかー?｣

｢ノー、ノーサンキュー、中華晩餐万歳オッケー｣

あははっ…

何だかとても面白い。

ハルトは台を回しスープを注いで、クルクル回してアタシの前に合わせて留める。