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背後偏愛サロン
第5章 貢ぎ
 「んあっ! んあぁ!」
 愛海の脚が、内股になって震えている。その太ももに一筋の蜜が伝い流れている。ところどころ白いものが混じった蜜は、粒となって飛び散り、絨毯に落ちて照明を跳ね返し、琥珀色に輝く。
 愛海は頬を赤らめ、目は発情の色に染まり、口から熱い情念を吐き出している。
 愛海のうつろな瞳が、詩織の視線と絡まる。

 愛海が見ている詩織の姿は、詩織が見ている愛海の姿と同じように見えているのだろうか?
 どんな風に見えているのだろう?
 とてつもなく、淫猥な顔つきに見えているのだろうか?
 詩織の目には、愛海の姿が鏡に映る自分のように見えてきた。

 その時、詩織は自らの蜜壺の奥に、勢いよく精液を投げつけられたのを感じた。
 ――ああっ……
 和真とのセックスで身体を凍てつかせることしかなかったこの感触が、今は詩織の腹の芯に焔を起こし、全身を猛烈に燃え上がらせる。

 その余韻を感じている時に、それを壊しながらも新たな焔を焚きつけるように、別の熱く重い塊が詩織の花弁を割って奥まで突き入ってきた。
 いつの間にか精液を放ったオスは詩織の肉壷から出て行って、代わりに新しいオスが貪りに来たのだ。
 愛海の方は、オスの足は全部で四本のままだ。
 とういことは、それとは別に、さらに他のオスが詩織の後ろにやってきたということになる。

 一体、これから何人のオスに喰い尽くされるのだろうか?
 『サロン』に来るようになってから、何人のオスに身体をまさぐられたのだろうか?
 何人のオスに白濁液を掛けられただろうか?
 後ろのオスは、さっきホテルで詩織を貫いたオスと同一人物だろうか?
 それとも、一人目がそうだろうか?
 愛海を犯しているオスのどちらかがそうだろうか?
 あるいは、この部屋にはホテルでのオスはおらず、全く違う別の四人のオスが集っているのだろうか?
 そもそも、このオスたちは一体どこの誰なのだろうか?
 分からない。
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