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その瞳に…
第22章 ~モノローグ3~
潤んだ瞳、艶のある表情、火照った身体…
蝶が蛹から孵る様に、一瞬にして、身体中から色香を放ち、男を虜にする女になった。
(あれは反則だ…)
見た目だけなら、まだ少し幼い少女。それが目の前で女になる瞬間は、僕の心を虜にし、高揚させる。
僕は初めて、理性の切れる音を聞いたような気がした。
そもそも、あんなのを見せられて、理性を保てる男がいるのかすら怪しい。
今まで生きてきた中で、こんなにも冷静さを失うなんて事はなかった。
自分はきっと、それなりに上手く世を渡り、それなりに結婚して、それなりに幸せに人生を終えるのだろうとすら、本気で思っていた。
それが、八つも年下の少女にこんなにも惑わされ、情けない自分を見付ける事になるなんて…
はぁ、ともう一度ため息を付き、天井を見上げる。
外は、後夜祭終了のアナウンスが流れ始めた。
(そろそろ行かないと…)
そう思うが、立ち上がる気になれない。
まだ乱されたままの心では、人前に出るのは憚られる。
普段と違う自分を、他人には見せたくない。
舞奈は、こんな情けない僕を知ったらどう思うだろうか…
蝶が蛹から孵る様に、一瞬にして、身体中から色香を放ち、男を虜にする女になった。
(あれは反則だ…)
見た目だけなら、まだ少し幼い少女。それが目の前で女になる瞬間は、僕の心を虜にし、高揚させる。
僕は初めて、理性の切れる音を聞いたような気がした。
そもそも、あんなのを見せられて、理性を保てる男がいるのかすら怪しい。
今まで生きてきた中で、こんなにも冷静さを失うなんて事はなかった。
自分はきっと、それなりに上手く世を渡り、それなりに結婚して、それなりに幸せに人生を終えるのだろうとすら、本気で思っていた。
それが、八つも年下の少女にこんなにも惑わされ、情けない自分を見付ける事になるなんて…
はぁ、ともう一度ため息を付き、天井を見上げる。
外は、後夜祭終了のアナウンスが流れ始めた。
(そろそろ行かないと…)
そう思うが、立ち上がる気になれない。
まだ乱されたままの心では、人前に出るのは憚られる。
普段と違う自分を、他人には見せたくない。
舞奈は、こんな情けない僕を知ったらどう思うだろうか…