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第26章 ～モノローグ４～

　だからこそ、そんな華にまとわりつき、傷をつけた渡辺を許しはしない。

　本当なら警察に任せるのが一番だろう。

　しかし、それだけでは僕の気が治まらない。

　渡辺はきっとまた明日も、駅で舞奈を待ち伏せするはずだ。

　ああいった手合いは、一度相手に抵抗されても懲りない。

　むしろ、嫌がる相手を屈服させることに快感を覚え、何度でもまとわり付くはずだ。

　だからこそ、素早い対応が必要になる。

　先ほど成滝との電話で、準備は全て整った。

　明日、奴が舞奈の前に姿を現したら、計画は実行される。

　僕の舞奈に手を出した事を、奴にはたっぷりと後悔させてやる――――――――

　僕は、そう心で囁き、すやすやと静かに寝息を立てる舞奈を抱きしめ、ゆっくりと瞳を閉じた。