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その瞳に…
第28章 大人の対応
 「この後彼は、その・・・普通のSMクラブに連れて行かれる訳ではなく、少し特殊なSMクラブに連れて行かれるの」

 「特殊な・・・?」

 早百合が少し困った様な顔をしながら話しているのに舞奈は気が付くが、とにかく今は彼が今後どうなるのかが気になって仕方が無かった。

 そんな舞奈を察して、早百合は前を向きながらも、決心したような顔つきになる。

 「そう。・・・男性が男性の相手をする、かなりハードなお店に」

 「っ!!!!!!!!?」

 あまりの驚きに、舞奈は言葉を失い、運転する早百合を見つめてしまう。

 「もう二度と、女性に手を出さないように、彼はある意味『調教』をそこでしてもらうよう、山村さんは知り合いの方にお願いしたそうなの」

 早百合が話す言葉を、舞奈は停止しかける思考をなんとか動かしながら、無言で聞き入れる。

 「調度その方は、栄子・・・あのお店の子ね。と知り合いだから、栄子に頼んで、彼女達に連れ出してもらい、そのお店まで連れていってもらったの」

 (先生の知り合い・・・)

 そんな知り合いがいるんだ、と舞奈は声に出さずに驚く。

 けれど、大河は成滝やエゴイストのマスターとも知り合いでもあり、性癖も特殊だ。

 ならば、色々な知り合いがいてもおかしくは無いのだろうと思うが、少しだけ大河についての謎が舞奈の中に残る。

 (聞けば、教えてくれるのかな・・・)

 そんな事を考えていると、早百合がまた話し始めた。

 「その山村さんのお知り合いの方は、成滝や栄子から聞いた話だと、男性に興味ない方も、調教して引きずり込むのが上手な方らしいから、きっともう舞奈さんや他の女性に近づく事もなくなるだろうってお話なの。だから、舞奈さんも安心して」

 早百合は、横目で舞奈を見つめ、優しく微笑む。
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