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その瞳に…
第29章 大人と子供
 と、一度大河は言葉を切らせた。

 何か言いづらい事なのだろうかと、舞奈が心配そうな顔で大河を見つめると、大河はまた苦笑しながら、舞奈の頭を撫でた。

 「正直ね、あの都会の空気が合わなかったんだよ。・・・なんと言うか、自然がないのに堪えた」

 こちらに戻ってきた理由が恥ずかしかったのか、大河は少し複雑そうな顔をし、舞奈から少しだけ視線をそらすが、その仕草が舞奈には可愛く思えた。

 「まあ、そんな理由で僕は戻ってきたんだけれど。で、その先輩はこっちでそう言うお店が無いのが嫌で、彼はこっちに戻ってきたんだ」

 大河は、恥ずかしかったのを誤魔化すかのように口早に話始め、会話を戻した。

 「まあ、先輩の趣味を知ったのは、研究室でたまたま二人の時があってね。まあ、解りやすく言うと、先輩が僕にカミングアウトしてきたんだ」

 「ええええええ!?ままままま、まさか先生に告白してきたとかですか!?」

 あまりの衝撃に、舞奈は大河の横から体を離し、前に移動しながら詰め寄った。

 大河は男性に興味はないと言っていたが、早百合が言うにはその人はノーマルの人もそっちの道に引き込むのが上手い人だといっていた。

 大河は男性には興味ないと言ってはいたが、もしかして一度経験したから出た言葉なんじゃないかと、舞奈は変な考えすら浮かんでしまった。

 舞奈の余りにも鬼気迫った対応に、大河は少したじろぎながらも答えた。

 「いや、そう言う事じゃないんだよ。同じ穴の狢と言うか・・・なんとなく、ね。趣味が似通ってるとわかる物なんだ。だから、そう言う意味でのカミングアウトなんだよ」

 その言葉に、舞奈はほっとして乗り出していた身を大河の横に戻した。


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