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その瞳に…
第37章 日常の中の非日常
 すると、大河は安心したのかとてもほっとした顔で微笑む。

 「良かった・・・」

 ぎゅっと優しく抱きしめられ、舞奈の頭の中はまたパニックになる。

 (なにナニ何!?先生が滅茶苦茶かわいい~~~~!!!)

 うわーと頭の中で叫んでいると、大河がポツリと話し出す。

 「ごめん、舞奈。酔っていたとは言え、無理矢理成滝達の前で抱いて・・・」

 (!!!!!!!?)

 その言葉に、舞奈は何故大河は自分が怒っていると思っていたのか理解する。

 大河は舞奈を抱く時は、とても激しく有無を言わさず抱くが、本当に嫌がる事はしない。

 どこまで覚えているのか解らないが、大河の中では舞奈を無理矢理抱いた事になっているのだろう。

 舞奈は、ぎゅっと力強く大河の服を握り、顔を近づける。

 「無理矢理なんかじゃありません!先生はちゃんと、その・・・私に命令しましたし、私もそれを、受け入れたので・・・」

 初めは勢いをつけて話していたが、段々恥ずかしくなったのか、舞奈は顔を真っ赤にしながら、途切れ途切れに、しかししっかりと大河の瞳を見つめ話す。

 「だから、その!何度も言ってますけど、私は先生の恋人で、あの・・・奴隷でもあるので・・・ご、ご主人様が望むなら、私は、それをなるべく受け入れたいんです・・・」

 舞奈は結局恥ずかしさで我慢できなくなり、視線を反らしながら自分の思いを口にする。

 「っ・・・」

 すると、大河はほんの少し傍線とした表情をした後、離れた舞奈の体を引き寄せ、俯いた舞奈の顔を持ち上げる。

 「ぁっ・・・」

 舞奈は、大河の表情を見て、ドキリとする。

 先ほどの弱った表情はもうそこには無く、何時もの獣のような熱を帯びた表情だった。

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