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その瞳に…
第38章 冬休み
 「放任主義だと、こゆ時楽で良いよ~」

 しかも、今回は大河と初めて迎えるクリスマス。

 冬休みと言う事もあり、今回は両親から旅行に誘われはしたが、大河と一緒にいたい舞奈はあっさりとそれを断った。

 (今回は成滝さんの所のホテルにも泊まるしね~)

 流石にクリスマスには予約が一杯で泊まる事は出来なかったが、土・日に空きがあり大河が予約を入れてくれた。

 前回は日帰りで利用したホテルが、今回は泊まる事ができ、部屋のランクは教えてもらえなかったみたいだが、ホテルで一晩大河と一緒と思うだけで、舞奈は天にも昇る気持ちだった。

 「なんか幸せ過ぎて夢じゃないかって思うよ~」

 えへへ~とニヤケながら段々テンションが上がってきた舞奈の頭を、絵麻はおもむろにチョップを入れる。

 「いたっ!!」

 「あ、ごめん。なんかイラっときた。あとキモイ」

 叩かれた頭を抑えながら、舞奈は絵麻を睨むが、絵麻はそんなのどこ吹く風と言わんばかりに気にしていない。

 「も~!キモイって酷くない!?絵麻はすぐ私の頭叩くし!」

 「叩きやすい位置だからしょうがないし。今のは誰だって叩きたくなる」

 「も~!!!」

 「はいはい、叩いてスミマセンデシター」

 心の篭ってない謝罪をしながらさっさと前を歩く絵麻に、舞奈はまったくと思いながらも早足で絵麻に近づき、二人は帰路に着く。

 
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