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その瞳に…
第39章 Christmas
 「ご馳走様でした。美味しかったです!!」

 成滝が作ってくれた料理は、どれもこれも美味しく、舞奈は夢中になりながら口に運び、最後の小さなホールケーキも2/3を舞奈はペロリと平らげた。

 「本当に君は美味しそうに食べるから、見ててこっちも嬉しくなるよ」

 大河はワインを口に運びながら、クスリと微笑む。

 「だって、成滝さんの料理本当に美味しいんですもん。食べると誰だって顔ほころんじゃいますよ!」

 「まあ、あいつを喜ばせる事もないから、それは別にあいつに言わなくてもいいけどね」

 成滝の料理の美味しさを力説する舞奈を、大河は優しく眺めながらも、サラリと成滝に対して毒を吐く。

 何故かそんな大河がおかしく思え、舞奈はフフっと笑いを溢してしまう。

 「先生ってホント、成滝さんには容赦ないですよね」

 「長い付き合いだからね。褒めあう仲でもないし」

 「でも、なんか羨ましいです。いろんな先生知ってる成滝さんが」

 フフフっと舞奈が笑いを溢すと、そっと大河の手が舞奈の頬に添えられた。

 「でも、ここまで甘い僕を知ってるのは、舞奈だけだよ」

 甘い声に、飛び切り優しい微笑みを浮かべた大河に、舞奈は一瞬にして頬を染める。

 「きゅ!急にそんな事言うの、卑怯です・・・」

 舞奈は真っ赤になりながら、優しい瞳の大河に見つめられる事が恥ずかしくなり、視線を反らす。

 「卑怯かい?でも、君が恥ずかしがるなら、卑怯でも良いかな」

 クスクスと楽しそうに笑いを溢す大河に、舞奈は少しだけ悔しくもあるが、頬を撫でる手の優しさに気持ちよさも感じる。

 「あああの!私、先生に渡したいものが!!」

 恥ずかしさに耐え切れなくなった舞奈は、横に置いておいたカバンから、大河へのプレゼントを取り出す。

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