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その瞳に…
第39章 Christmas
 「これ・・・」

 首元を見ると、そこにはクローバーのデザインに小さなダイヤがついたネックレスが付けられていた。

 「僕からのクリスマスプレゼントだよ。まあ、学校にはつけていけないけどね」

 「でも、これ高いんじゃ・・・」

 普段アクセサリーをまったくつけない舞奈でさえも、小さくともダイヤの価値は知っているし、デザインがシルバーでない事も解る。

 「そこは気にしない。僕がしたくてしてる事なんだから」

 そっとおでこに落とされたキスに、舞奈はぎゅっと胸が締め付けられる。

 「先生、ありがとうございます。大切にします」

 舞奈はぎゅっと渾身の力を込めて強く大河に抱きつく。

 今の自分の嬉しさと幸せを大河に伝わって欲しいと思いながら。

 「好きだよ、舞奈」

 耳元で甘く囁かれる愛の言葉。

 それだけで、舞奈は体に小さく火が灯るのを感じる。

 「先生、私も先生が大好きです」

 顔を上げ大河を見つめると、ゆっくりと大河の顔が近づいてきた為、舞奈はそっと瞳を閉じる。

 ゆっくりと優しく重ねられる唇。

 離れてはお互いに瞳を絡ませ、また重ねられる唇。

 何度かそれを繰り返していくと、どちらともなく舌を絡め始める。

 「・・・ん」

 大河の舌からはほんのりとワインの甘い味と、アルコールの痺れる様な味がした。

 (この間のワインとは、味が全然違う・・・)

 成滝の家でされたキスは、赤ワインの苦さと酸っぱさが残った味だった。

 赤と白でこんなにもワインの味が違うんだ、と考えていたが、大河の舌が深く押し込まれ、どんどん思考が快楽によって支配されていく。

 「ん・・・っはぁ・・・」

 体を床に押し倒され、どんどんエスカレートしていくキスに、舞奈は小さな吐息を漏らしながらも、腕を大河の首に絡ませ離れないよう、抱きしめる。

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