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その瞳に…
第10章 初デート
大河は、神社を出た後、大通りにでて車を走らせる。

「先生。どこ行くんですか?」

学校とは反対の方に走っているため、舞奈はあまり、見慣れない景色に戸惑う。

「後、2・30分位走らせるけど、行き先は内緒だよ…」

前を向きながら不敵に笑う大河に、舞奈は期待と不安が胸を過った。

二人は10分程無言の時間を費やす。
舞奈は何か話したいが、何を離して良いか解らず、ずっと通り過ぎる景色をしていた。

その沈黙を先に破ったのは、大河だった。

「前回の私服も良かったけど、今日の服装も可愛いね」

一生懸命悩んだ服装を褒められ、舞奈は嬉しかった。

「前回はラフ過ぎたので…ありがとうございます」

テレテレと舞奈はお礼を言う。

「舞奈は足が綺麗だから、ミニが良く似合う。まあ…」

赤信号で停まった大河は、意地悪くわらいながら舞奈を見た。

「他の人間に見せるのは勿体無いけどね」

一週間ぶりに聞く、大河の意地悪な声に、舞奈はゾクゾクっと背筋を震わせる。

「?今ので感じたのかい?しょうがない子だ…」

眼鏡から覗く大河の視線に、舞奈は全てを見透かされてるようで、きゅっと力を込めた足を、スカートで隠した。

「ここで遊んであげてもいいけど、もう少しで付くから、我慢しなさい」

いつの間にか車は大通りから外れ、山の方へ向かっていた。

民家を通り抜け、山の麓まで行くと、一つのロッジがあった。

大河はそこに車を停め、外へ出たため、舞奈も慌てて車を降りる。

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