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優しい彼の悪魔の顔
第13章 甘い朝
リョーから借りた着替えを着ると、ミコはリョーに誘われるまま、ソファーに座るリョーの横に座る。

ピタリと張り付く二人の体。

リョーはミコの肩に手をかけながら、そっとキスをした。

「お腹空いたね、なんか食べる?」

すっと体を離すと、リョーは立ち上がった。

もうちょっと、と思いながらもミコは頷く。



リョーは二つのお皿にシリアルと牛乳を注ぎ、テーブルに運ぶ。

「ミコが泊まりにくるようになったから、朝ごはん買うようになったよ。って、ただのグラノーラだけど」

「ううん、ありがと」

ミコは素直に笑い、スプーンを手に取る。

「ミコはいつも朝ごはん何食べるの?」

「え、普通にパンとサラダとか。時間ある時はご飯にするけど…」

「へぇ、いいなぁ。俺もミコの作った朝ごはん食べたいなぁ」

そう言えば、二人でいるときは外食ばかりだった。

「食べたいの?今度、作ろうか?」

「ほんとに?俺和食がいいなぁ。旅館で出てくるみたいなの」

「なっ、そんなの無理だしっ」

「はは、ウソウソ。ミコが作ってくれるんなら、なんでも豪華な朝ごはんだよ」

ぽんぽん、と頭を撫でる。

「もうっ」

ちょっと、本気だったのにな。

二人で起きて、一緒に食卓を囲む。
豪華ではないけれど、白いご飯にお味噌汁。
卵焼きと魚の焼いたの。

そんな時間を一緒に過ごしたい。
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