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優しい彼の悪魔の顔
第12章 変化
「私は、リョーが好き」
もう一度、確かめるように言う。
突然頭の中で最近足りなかったものの存在が何だったかを、ミコは自分の言葉で気がつく。
リョーは?
リョーは、私のことが好き?
続けたい言葉は、喉の奥で止まった。
足りなかったもの。
リョーの、自分へ注ぐまっすぐな熱い視線。
そこにあったはずの、自分だけを見て、自分だけを必要としてくれていたあの痛いようでくすぐったい感覚。
抜け落ちたのは、リョーの気持ち。
その正体に気がつくと、ミコはリョーの腕の中で体を動かし、リョーに背中を向けた。
「うん、知ってる」
リョーはそう言って後ろからミコを抱きしめる。
ほら、やっぱり。
こんなに側にいて、包まれていても、全然足りない。
「どうしたの、やっぱ変だよ?」
ミコはリョーの腕の中で、また小さく体を震わせた。
もう一度、確かめるように言う。
突然頭の中で最近足りなかったものの存在が何だったかを、ミコは自分の言葉で気がつく。
リョーは?
リョーは、私のことが好き?
続けたい言葉は、喉の奥で止まった。
足りなかったもの。
リョーの、自分へ注ぐまっすぐな熱い視線。
そこにあったはずの、自分だけを見て、自分だけを必要としてくれていたあの痛いようでくすぐったい感覚。
抜け落ちたのは、リョーの気持ち。
その正体に気がつくと、ミコはリョーの腕の中で体を動かし、リョーに背中を向けた。
「うん、知ってる」
リョーはそう言って後ろからミコを抱きしめる。
ほら、やっぱり。
こんなに側にいて、包まれていても、全然足りない。
「どうしたの、やっぱ変だよ?」
ミコはリョーの腕の中で、また小さく体を震わせた。