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ただそこに君がいた
第2章 いつからか
しゃこしゃこしゃこ…
おー…ちょっとさぁ…洗いながら思ったけど、そういやオレの前には、鏡があるじゃんな?今は曇ってるけどもよ…これ、頭流す時に鏡も流しちゃえば、背後の一夏さん、映っちゃいませんかね?
しゃこしゃこしゃこ…
……いや。だから別に見たかねーし。
可能性の話だしッ。ペチャパイだしッ、いらねーしッッ!!
ザァ─────
……チッ。後で変な疑いをかけられても面倒だし。下を向いたまま泡を流しきった。うおー目に染みる〜…んで、お次はコンディショナー…
プシップシッ
『あ。そーだ詰め替え…!』
…先に言っておくが、悪気はなかった。神様仏様、なんならご先祖様にだって誓って言える。ただ思い出しただけ!脱衣所に置きっぱの、詰め替えコンディショナーを!それで反射的に、振り返っただけなんだってば!!マジで!!
『…………っ!』
『…………え?』
オレに背を向ける格好で、一夏は着替えていた。…が、変な空気を察してか…一夏もまた、伺うように振り返ってきた。