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ただそこに君がいた
第2章 いつからか
『あたし、つまんないんだって。』
『あ?』
『だから別れようって、言ってた…』
・ ・ ・ ・ ・ ・
ああああ?
『ちょっと待て。それってアレか?!』
『何よアレって?』
『だから彼氏かよ!泣かされた相手!』
『うん、そうだけど。』
ケロッとした返答に、カチンときた。特に意味はねーけど。イライラして、風呂の壁にガンを飛ばした。
『チッ……なんなんだよ…』
ただの痴話ゲンカかよ。
勘弁しろ、くだらねぇ。心配して損したな。
『ちょっと、今の舌打ちは何よ?』
『別に。彼氏いたのかって思っただけだわ。』
ほんとにな。一夏に彼氏って。なにそれ?
『…いたら悪いの?』
『いーや悪かねぇ!だけど意外だろ?!ほらお前、女子校だし。出会いとかどこで?とか、キッカケは?とか、ちょっと…ちょっとだけな!』
『へぇ…気になるんだ。』
『なんねぇよ!だァーーそれより続きっ、さっさと話せば!』
自分でもよく分かんねぇ。でも、誰かと付き合うとかそういう色気づいたこと、一夏でも普通に興味があるのかと思うと変な感じだった。
…いや、変て。どこも変じゃねぇわな。むしろお年頃的に当たり前だろ。え、なにオレ。頭おかしくない?