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元セフレの上司が帰ってきた
第3章 縺れる糸達
お湯が沸く頃とキッチンに戻るとショウくんもついてきた

「さゆりさん家って、モデルルームみたいですよね
。仕事、何してるんですか?」

「あ~。これは、以前、住んでた方から頂いたもので私自身は、ただの会社員よ(笑)」

「以前、住んでた方と、そんな仲良かったんですか?」

「うん。まぁ。それなら、ショウくんみたいな大学生が、このマンションに住んでることの方が不思議よ。お父様、何なさってる方なの?」

「ここは、元々、親父の家で…転勤と再婚をキッカケに俺にくれたんだ」

「凄いね!!」

「どうだか…」

(ショウくん、お父さんが、嫌いなのかな?)

「できたよ~。食べよ食べよ~ん」

カップラーメンと弁当を広げて、食べ始めた

ショウくんから頂いたビールも開けると、ショウくんが嬉しそうな顔をしていた

「ねぇ。相談て?」

「あっ。俺…彼女とうまくいってなくて…」

(恋愛か…一番苦手分野じゃん。)

「あぁ。そうか…原因に心当たりないの?」

「その…それを…さゆりさんに突き止めてもらおうと…」

「へ?突き止める…って?」

「ケイスケ…さん?とかいう方の話だと、さゆりさん以外、いかないとか…」

(え?ちょっと何の話?なんでケイスケのこと知ってるの?)

「ケイスケを知ってるの?」

「えっと…だから…さっき謝って…その…」

(謝る?)

頭が、真っ白になった

「もしかして…バルコニーって…名前って…」

(え???あの夜、みられてたってこと?)

「そうです。だから、許してもらえて、その…」

(やだ…嘘でしょ…)

体中が、熱くなって恥ずかしい気持ちが先頭をきっていた

「そういうこと…ね…」

「彼女と何回しても、いかないんですよ…彼女も。あまり気持ちくなさそうで…」

ショウくんは、もう自分の悩みを解決したいことにしか集中していない

(バルコニー丸見えって、さっきいってたよね。ヤバイ…あんな姿…全部、みられてたなんて…どうしよう…)

「相性もあるから、何回かしてるうちに、そのうち大丈夫になるよ」

「それが…何人も何回も…ダメなんです…」

「え?」

「今まで、付き合った彼女、全員…いったことないんです」

「え?じゃ…」

「童貞じゃないですよ」

「あ…え?」

「ナンパで一回だけした子で…初めて…」

「あっ…そうなの?えっと…」


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