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want to be ...【短編集】
第7章 温泉旅行 3日目
吐き出される精液を飲み込み、ずるりと口から離して大きく咳き込む。
肩を抱き寄せてくれる蒼汰の身体に寄りかかって涙を拭い、乱れた息を吐き出す。
珍しい…ほんとにすぐイっちゃった。
いつもは嘘でしょってくらい遅いのに…
そして。
まだ抜けてない、セフレ時代からの癖。
どんなに辛くて咳き込んでしまっても、奉仕して液まみれになった蒼汰のモノを綺麗にしないと怒られていたあたし。
「普通さぁ…掃除するもんじゃねぇの?
奉仕させてくれてありがとうございました、って
ちゃんと心込めて綺麗にしろよ」
「…なぁ、咳き込むのしつこい、うるさい。
あたし頑張りましたアピールマジやめて」
とか何とか…とにかく、めちゃくちゃだった覚えがある。
だって掃除してたら、2回戦目が始まるんだよ?
わざと喉奥まで突っ込まれる辛くて痛い2回戦目が。
…懐かしいね。
でも一応手加減されてたんだろうな、ほんとに喉奥までされたら普通吐いちゃうでしょ?
そこまでではなかったんだよね。
その癖はいつする時も抜けてなくて、どんなに咳き込んでても、怒られるのを恐れて掃除していた。
だけど今は、怒られることなんて一切ない。
「…杏奈これ、相変わらず癖抜けねぇな」
「…癖にしたの誰だっけ?」
「なー?ほんと、誰だろなー?
酷い事させるよなぁ…」
「…。今ならもれなくその人が目の前にいまーす」
「ほんとか〜?誰だよ〜」
「…あたしが指さす先にいまーす」
「え。どこどこ」
「〜〜〜」
蒼汰に向かって指した指をあちこち違う方向に向かされ、蒼汰の方に向かせようと取っ組み合いになる。
「お前だろこのやろ〜〜〜」
「何の事かな〜〜〜」
しばらく取っ組み合いを続け、
「…ぶふっ。あははははっ」
何だかおかしくなって2人で笑い合った。
露天風呂で何やってんの、あたし達。
「あ〜さっぶい、俺も中入るわ」
ずっと淵に座ってた蒼汰があたしの前に入り、にこにこと見つられる。
釣られて笑うとゆっくり抱き締められた。
「…っ、」
「あー…、あったかい。落ち着く…」
「…ん、あ、」
あたしは落ち着きません…
「最高だな露天風呂…」
「…う、うんっ」