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want to be ...【短編集】
第1章 カナヅチ杏奈
「嫌ぁぁあだぁぁぁぁああっ」
「うるさい喚くな。お前のさだめだ受け入れろ」
「…っ!?意味分かんなっ…!っひぃいぁぁぁあ」
「チッ…あーうるせぇ。
…って、おい…泣くんじゃねぇよ」
「ひっく…うわぁぁん酷いぃい」
「…酷くない、お前の為だっつの。…ほら、脱げ」
「っ!?いやぁぁぁ」
「…無理矢理脱がされてぇか?ここで。…全部な」
「…っ!?…い、いや…」
「じゃあ脱げ。脱がなきゃ始まらねぇ」
「うぅっ…ねぇ蒼汰ぁ、帰ろ…?」
「お前1人でな?」
「!?」
「そっかぁ、杏奈帰るのかぁ。
じゃあ俺はー、美人な巨乳のお姉さん達と一緒に
岩陰ででも戯れよっかな〜」
「〜っ!?そんなのだめぇぇえ」
「ふっ…なら脱ぐよな?」
「脱ぐっ…今すぐ脱ぐ!」
「…おぉ。言ったな?」
「…っ!」
しまった。
そんな顔をする杏奈を岩を背に閉じ込め、覗き込む。
「ほーら…早く脱げよ。自分から言ったんだろ?」
「う、…っ、ぁ…」
そ、蒼汰…っに、壁ドンされてるぅう…!
…いや違う、岩ドンだ!
「…あたしが、脱がなかったら…
蒼汰、お姉さん達の所行っちゃう…?」
…行かねぇよ、行く訳ねぇだろ。
そう思いつつ、口からは真逆の言葉を吐き出す。
「当たり前だろ。お前1人で帰れよ?」
杏奈の目にじわりと滲む涙。
はっ…ゾクゾクする。
早くいじめてぇ…
「…わ、かった…。脱ぐ…」
言ったと同時にぽろりと溢れた涙。
敢えて拭わず、後ろの岩に寄りかかり、腕を組んで杏奈を見つめる。
俺をちらりと見上げる杏奈に、口角を上げた。
すると、震える手でチャックをつまむ杏奈。
ジジ…とゆっくりチャックをおろし、裸同然の肌を晒していく。
胸元まで行くと、俺が選んで購入した水色の水着と胸の谷間が顔を覗かせる。
「…オレンジがよかった」
「…何か言ったか?」
「っ、な…何も…」
「ほら…口じゃなくて手ぇ動かせ」
「う…、うん…」
ジジジジ…とチャックを全ておろし、俺のパーカーをゆっくり脱ぎ捨てる杏奈。
「…あの、蒼汰。
このパーカーどうすれば…っひゃぁあ!」