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want to be ...【短編集】
第2章 ペアルック
全身が性感帯になっちゃったんじゃないかってくらい感じすぎて、身体が壊れそうになる…
「…っ、蒼汰ぁ…」
なんとかあたしに覆い被さる愛しい人の名を呼び、顔を上げると。
「っ…」
ゾクッとした。
冷たく微笑んでる蒼汰…冷たい筈なのに、何だかその表情は逆に…
「…何?杏奈…」
ゆっくり口角を上げる蒼汰。
身体が熱くなっていく。
繋がってる秘部がじわりと濡れて、それに気付いたのか蒼汰がほんの少しだけ目を見開いた。
「…ん?何感じてんの、杏奈…」
熱くなった頬を隠すようにそっぽを向くと、蒼汰に何かの火を点けてしまったらしい。
頬を片手で包まれて蒼汰を見上げると、ゾッとしてしまう程綺麗な笑顔を浮かべていて。
その薄い唇から、恐ろしい言葉が飛び出した。
「もうさぁ…悪いけど、しばらく離してやれねぇわ。
俺の体力なくなるまで抱くから数日しっかり耐えて」
「…えっ?」
…な、何て?
「二度と俺から離れられなくしてやる」
艶のある声で囁かれたのが最後。
強烈すぎる快楽に突き落とされ、辛うじて残ってたまともな理性は吹き飛んでしまった。
宣言通り蒼汰は、数日間あたしをベッドから離してくれなかった。
…あたしは忘れてた。
避妊をさせてくれるよう頼む事を。
超危険日だったという事を…
「…はぁ」
休憩がてらベッドを抜けた俺は、深く息を吐いた。
キッチンに向かって冷蔵庫を開け、ミネラルウォーターを取り出し半分程まで一気に飲む。
身体を満たしていく冷たい水は、俺の体力を少し復活させてくれた。
ミネラルウォーターを冷蔵庫に戻し、ふと気付いて寝室に戻る。
入り口に置かれた荷物。
俺に買ってくれたものが入ってる袋を持ち上げ、ラッピングを解いて取り出すと。
「…お、かっこいいじゃん」
黒のパーカー…布の質が凄ぇいい。
…と、袋から取り出した時に一緒に床に落ちたものに気付き、拾って裏返すと…俺の顔から笑顔が消えた。
…これ。
ちらりとベッドの上の杏奈を一瞥し、恐らくあの店員の連絡先が書かれた紙の切れ端を思いきり握り潰した。
それをゴミ箱に投げ入れると、杏奈が眠るベッドに戻った。
「…お仕置きかな」