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逢瀬は月見橋で
第2章 あたしとユタカ

ユタカと出会ったのは、あたしが働いていたスナック。
駅前に店を構えてもう20年、気風のいい62歳のママが一人で切り盛りしていた。
でもさすがに60超えると一人じゃキツイ、と
オンナのコを雇うことにし、店先に張り紙を出した。
それを見てあたしはすぐさまドアを開けた。
働かせてほしい、と。
勢いよく飛び込んできたあたしを、
ママはとても気に入ってくれて、雇ってくれた。
32歳、とピチピチした若さは剥がれ落ちているけれど、
人懐こさと明るさこそが大事、と
ママはあたしの人柄を水商売向きだ、と
歓迎してくれたのだ。

