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逢瀬は月見橋で
第4章 男の正体は・・
「やあ!来たね。2週間ぶり?」
相変わらずのスタイルで涼んでいる男は、
近づいたあたしをギュッと抱きしめた。
なんだか心にくすぐったさを感じる。
こんなふうに抱きしめてくれると
恋に落ちそうだよ、あたし・・・
「旦那はおとなしくしてるけど・・
今度はあたしのほうかな、おとなしくできないのは」
えへへ、と笑うと男はあたしの頭をゆっくりと撫でてくれた。
「うん、素直でいいよ。
じゃあ・・さっそく行こうか」
「行くって、どこへ?」
返事はしないままあたしの肩を抱いて歩き出す。
今夜は半月だね、なんて
夜空を見上げながら、今あたしが来た道を、戻っていく。