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逢瀬は月見橋で
第4章 男の正体は・・
「ね?人助けが使命、でしょ?
どんな手を使ってでも助ける・・オレって、すごい?」
医者の得意げな顔って、なんだか嫌味な感じだけど
でもその通りだから何も言えない。
彼は男としてだけじゃなく、
医者としての使命も合わせて、あたしを救ってくれたってことなのかしら・・?
「さぁどうぞ、上がって」
促がされて中に入る。
平屋建ての小ぢんまりとしたこの家は、
ついこの間まで年寄り夫婦が住んでいた。
娘一家と一緒に暮らすと言って笑顔でこの町を去っていった。
その場所に診療所ができるのは知っていたけど、
まさか、この男が医者だったなんて。