この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
運命という名の恋
第1章 運
ジメジメな梅雨まっ盛り。
めんどくさい仕事を加藤さんに押し付けられて
資料室で1時間も探し物をして、
「ったく。早く過去のデーター全部電子ファイルにしてくれよ」
なんて、ぼやきながら地下の冷たい廊下を歩いていたら
男女の話声がした。
ここで人に会うなんて珍しい。
ここはワンフロア全部が過去の資料室になっていて
今では直近の10年分ぐらいはデーター化されているから
それ以前の資料が欲しい奴しか寄りつかない階だ。
「お付き合いは出来ないって言ったはずですが・・・」
「食事ぐらい付き合ってくれてもいいだろ?」
ああ・・・
男女の痴話げんかね。
めんどくさいな。
社外でやってくれよ。
それでもエレベーターの前でやられたら
そこを通るしかなくて、しばらくため息をついて息をひそめていた。
「上杉さん。なんで食事もだめなんだよ」
「あんまりしつこいと、出るところ出ますよ」
上杉?
あぁ・・・
2年目の秘書課の上杉さんか。
誰かがイイって言ってたな。
モテるんだな。
「出るとこ出るって何だよ?デートに誘ってるだけだろ」
早くしてくれよ。
この資料重いんだけど。
めんどくさい仕事を加藤さんに押し付けられて
資料室で1時間も探し物をして、
「ったく。早く過去のデーター全部電子ファイルにしてくれよ」
なんて、ぼやきながら地下の冷たい廊下を歩いていたら
男女の話声がした。
ここで人に会うなんて珍しい。
ここはワンフロア全部が過去の資料室になっていて
今では直近の10年分ぐらいはデーター化されているから
それ以前の資料が欲しい奴しか寄りつかない階だ。
「お付き合いは出来ないって言ったはずですが・・・」
「食事ぐらい付き合ってくれてもいいだろ?」
ああ・・・
男女の痴話げんかね。
めんどくさいな。
社外でやってくれよ。
それでもエレベーターの前でやられたら
そこを通るしかなくて、しばらくため息をついて息をひそめていた。
「上杉さん。なんで食事もだめなんだよ」
「あんまりしつこいと、出るところ出ますよ」
上杉?
あぁ・・・
2年目の秘書課の上杉さんか。
誰かがイイって言ってたな。
モテるんだな。
「出るとこ出るって何だよ?デートに誘ってるだけだろ」
早くしてくれよ。
この資料重いんだけど。