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運命という名の恋
第2章 命
翌日、仕事帰りにいつもの居酒屋に行けば
奥の座敷にみんなに交じって上杉さんもいた。
へぇ。珍しいな。
この居酒屋は横浜ホールディング御用達で
おそらく客の8割は横浜ホールディングだ。
個別に話がある人はテーブル席に行くけど。
特に待ち合わせじゃない人は
奥一帯の座敷に行けば、社の連中がいつも飲んでる。
ここで上杉さんを見るのは珍しい。
女の子の多いところにいるけど
それでも何とか近づきたい男がやたらと話しかける。
ありゃ、男を嫌いにもなるな。
そう思って、苦笑いを我慢しながら
空いている席を探して座れば隣は受付の村松さんだった。
「村松さん、この前の録音の時は助かったよ。
小野寺にお礼を言っておいて」
急にテレビCMの録音日にピアノ演奏者が指に怪我をして、
スケジュール上どうしてもその日に録音したい俺たちは
演奏者を探したけど見つからず、村松さんが小野寺を紹介してくれた。
「いえ。あのCM、好評だそうですね」
「うん。おかげさまで。CMの影響で小野寺のほうに何か変化はあった?」
村松さんの話を聞いて、もしかしたら、あの録音が二人にとって
ターニングポイントになるかもしれない。
俺はそんな風に思った。
奥の座敷にみんなに交じって上杉さんもいた。
へぇ。珍しいな。
この居酒屋は横浜ホールディング御用達で
おそらく客の8割は横浜ホールディングだ。
個別に話がある人はテーブル席に行くけど。
特に待ち合わせじゃない人は
奥一帯の座敷に行けば、社の連中がいつも飲んでる。
ここで上杉さんを見るのは珍しい。
女の子の多いところにいるけど
それでも何とか近づきたい男がやたらと話しかける。
ありゃ、男を嫌いにもなるな。
そう思って、苦笑いを我慢しながら
空いている席を探して座れば隣は受付の村松さんだった。
「村松さん、この前の録音の時は助かったよ。
小野寺にお礼を言っておいて」
急にテレビCMの録音日にピアノ演奏者が指に怪我をして、
スケジュール上どうしてもその日に録音したい俺たちは
演奏者を探したけど見つからず、村松さんが小野寺を紹介してくれた。
「いえ。あのCM、好評だそうですね」
「うん。おかげさまで。CMの影響で小野寺のほうに何か変化はあった?」
村松さんの話を聞いて、もしかしたら、あの録音が二人にとって
ターニングポイントになるかもしれない。
俺はそんな風に思った。