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運命という名の恋
第3章 の
「もし良かったら、楽屋に花束を届けたいのですが」
遠慮がちに言った上杉さんに
「彼氏に遠慮なんかしないでよ」
と耳元で話す。
「え・・・」
また赤くなった上杉さんを可愛いと思いながら
くすくす笑って連れ立って楽屋のほうに歩いていった。
少しごった返している楽屋は、知り合いがみんな花束を届けに来ているんだろう。
「混んでますね。受付に預けようかな」
その人ごみに、くじけそうになった上杉さんを
「直接渡した方が喜ぶよ」
と、楽屋の前まで連れていくと
入り口が開いた状態で、数人と話していた男のヴィオラ奏者が
上杉さんに気が付いた。
「上杉!」
なれなれしく呼んだその声に、なぜだかむっとする。
「来てくれたんだ。ありがとう」
そう言って顔を崩した次の瞬間、俺を見つけてあからさまに顔をゆがめる。
それでも
「友人?」と聞いたのはそいつの希望か。
上杉さんはほんの少し上を向いて視線だけで俺を見た。
そして
「彼なの」
と、俺をそいつに紹介した。
遠慮がちに言った上杉さんに
「彼氏に遠慮なんかしないでよ」
と耳元で話す。
「え・・・」
また赤くなった上杉さんを可愛いと思いながら
くすくす笑って連れ立って楽屋のほうに歩いていった。
少しごった返している楽屋は、知り合いがみんな花束を届けに来ているんだろう。
「混んでますね。受付に預けようかな」
その人ごみに、くじけそうになった上杉さんを
「直接渡した方が喜ぶよ」
と、楽屋の前まで連れていくと
入り口が開いた状態で、数人と話していた男のヴィオラ奏者が
上杉さんに気が付いた。
「上杉!」
なれなれしく呼んだその声に、なぜだかむっとする。
「来てくれたんだ。ありがとう」
そう言って顔を崩した次の瞬間、俺を見つけてあからさまに顔をゆがめる。
それでも
「友人?」と聞いたのはそいつの希望か。
上杉さんはほんの少し上を向いて視線だけで俺を見た。
そして
「彼なの」
と、俺をそいつに紹介した。