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溺れる恋は藁をも掴む
第13章 恋の天気模様
「そうだったんだ…」
言葉がありません……

「華は誠治君が追いかけたでしょ?
どうなったのよ?」


えっ⁉︎
聞きますか?
あなたの後に話しずらいですが……

でも、マドカの狙いは海猿なわけで、
誠治さんじゃないわけだし……
マドカは同じ課で仲良くしてるし、
意中にない男性の話なら、
気にもしないよね?
本当の事を話しても大丈夫だよね?



私はあの日の事や、
今週の土曜日に約束がある事まで、
正直に話した。

話しの途中で、
Aセットが運ばれてきたが、
オムライスをスプーンで口に運びながらも、
マドカの視線は私に注がれ、

「うんうん
それで?
それから?」

などと相槌を打ちながら、
興味津々に聞いている。



この人に嘘はつけないなぁ……
嘘をつく必要もないけど。



私は恋バナと言える範囲ではないが、
職場の友達に異性の話をするのは、新鮮であり、
ドキドキもし、嬉しい事でもあり、
ややプチ自慢の域に入る事を、初めて経験した。
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