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溺れる恋は藁をも掴む
第14章 二十歳の恋
約束の時間より少し前に、誠治さんも到着する。

「おはよう、華ちゃん。
待った?」

初めて会った時の誠治さんは、
会社帰りのスーツ姿。

今日の誠治さんは、
白いシャツの上に青と白のストライプのシャツに羽織り、青いジーンズにスニーカー。
爽やかな感じの眼鏡が似合うお兄さんって感じで、ドキッとした。

「いえ、私もさっき来たとこです」

「じゃあ悪いけど、付き合ってくれるかな?」

「はい」

私達は歩き出す。

最初は東京駅にある、
キャラクターストリート。

その中に妹さんのお目当てがある。

キャラクターストリートは、
大人でも楽しめる場所かもしれない。
お目当てのキャラクターがあれば勿論だけど、
お目当がなくても、懐かしいアニメやテレビ局などのキャラクターのお店が入っている。

「あ!あそこみたいですよ」

「あ、そうだね」

私に似ていると言われるクマの看板を見つけた。

「人沢山だね」

「人気ありますね」

「可愛いからね」

誠治さんの可愛いはキャラクターのクマなのに、なぜか自分が言われているような、
勘違いをしたくなった。

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