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溺れる恋は藁をも掴む
第15章 カルアミルクとビール
暫くの沈黙が続いた後、

「ごめんね。華ちゃん。
服に着替えて飲み直そうか?」
と悲しげな声で言う。

悪い事はしてないはずなのに、
何とも言えない罪悪感が私を襲う。

私はまた裸のまま置いてけぼり。
濡れた下半身は、
あなたを待っていたけど、
ダメみたい‥‥ね。
情けない気持ちやバカにされたような気持ちも交じり、
涙が溢れそうになるのを、必死で堪えながら、服に着替えた。

もう、終電も出てしまった時間。
帰るに帰れない。

唇を噛み締めて、
「私の方こそ、ごめん‥‥なさい」
ポタポタと我慢出来ない涙が頬を伝う。

うまくいかない。
悔しさがこみ上げた。

誠治さんは、そんな私を見て焦った顔になる。
取り繕うように私を抱きしめて、
「強引過ぎたね。
ムードに任せてつい‥‥‥ごめんね。
安心して。
もう、何もしないから。
華ちゃんは悪くない。
俺が悪い。
本当にごめんなさい」
と謝る。

謝罪をされればされるほど、
惨めな気持ちが増した。
誠治さんの腕の中にいるのに、私は寂しくなるばかりだった。

それでも…バカな私は‥‥‥
誠治さんを好きで失いたくない気持ちだけが先行し、薄々ダメかもしれない恋愛にも、縋り付いてしまった。


この日を最後に、私達は裸になる事はなくなった。


ぎこちない空気の中、一睡も出来ないまま、
寝たふりをして、会話を避け、重い空気に包まれながら、一晩を過ごした。

朝になり、何もなかったように振る舞うが、
お互いが気まづい雰囲気に堪えられなくなる。



寂しい気持ちを抱えたまま、
私は家に帰った。








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