この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
溺れる恋は藁をも掴む
第15章 カルアミルクとビール
メールの返信はその日届かなかった。
次の日も次の日も。

もう、この時点でこの恋の行く末は予感出来る。
だけど、縋り付いた。

毎日、考える事は誠治さんの事ばかり。
返信のない携帯を見て溜息。
一人になると泣いていた。

返信が来ないメールに苛立ち、
敢えて逆効果しか生まない行動に出る、
恋愛偏差値の低い私。


週末、時間取れませんか?
結果見え見えのメールにだって、
僅かな期待を添えて送った。


誠治さんからの返信は短く、

この間はごめん。
仕事忙しくて、
週末は残業になりそう。
無理かな。
ごめんね。

断りのメールがその日のうちに届く。


お仕事なら仕方ないですね。
クリスマスまで楽しみは取っておきます(^O^)

なんて、あの時にした約束を逆手に取った。
しおらしい女を気取るメールも、
ことごとく、自分の小さなプライドを壊していった。

99%失恋決定な恋愛にも、
残り1%の儚い希望に懸けたい恋だった。

恋愛成就のHOWTO本や恋が上手くいくおまじない占いなど、自分の力でどうにもならない事は、そんなものを頼ったりした。

とにかくもがいた。

それでも返信をあてに出来ないメールを、
誠治さんと恋を楽しんでいた時と変わりなく、
送り続けた。

たわいのない1日を語り、
『どうか私を忘れないで』という気持ちを願った。










/307ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ