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溺れる恋は藁をも掴む
第16章 陽だまり
見るからにお水の出勤前の格好の女。
お水女の気まぐれか?
ストレス解消か?
くらいにしか思わなかったけど、
あんまりにも不恰好に空振りかますから、
つい横目で見てしまう。
それでも百合は打つ事を辞めない。
意地になっているみたいだ。
しまいにはお金を崩してきて、
また打とうとしてる。
『変な女』
これが百合の第一印象。
でも、そんな百合の滑稽な姿が視界に入る度、
俺は声を出さずに笑ったんだ。
いや、正確には吹いてしまうのを我慢した。
『もう、辞めりゃーいいのに。
まだ続けんのかよ?』
なんて思いながらも、
そんな百合の姿に段々癒されていった。
一通り打って帰ろうとした時に、
百合に声を掛けられたんだ。
「ねぇ、君!」って。
振り向くと、
百合が笑っていた。
「うまいね。
バッティング」
普段ならそこで、
「あ、どうも」で終わるはずなのに、
人懐こい百合の笑顔に立ち止まってしまい、
結局、バッティングのコツなんかを教える羽目になった。
暇だったし、
面白そうだから付き合う事にしたんだ。
お水女の気まぐれか?
ストレス解消か?
くらいにしか思わなかったけど、
あんまりにも不恰好に空振りかますから、
つい横目で見てしまう。
それでも百合は打つ事を辞めない。
意地になっているみたいだ。
しまいにはお金を崩してきて、
また打とうとしてる。
『変な女』
これが百合の第一印象。
でも、そんな百合の滑稽な姿が視界に入る度、
俺は声を出さずに笑ったんだ。
いや、正確には吹いてしまうのを我慢した。
『もう、辞めりゃーいいのに。
まだ続けんのかよ?』
なんて思いながらも、
そんな百合の姿に段々癒されていった。
一通り打って帰ろうとした時に、
百合に声を掛けられたんだ。
「ねぇ、君!」って。
振り向くと、
百合が笑っていた。
「うまいね。
バッティング」
普段ならそこで、
「あ、どうも」で終わるはずなのに、
人懐こい百合の笑顔に立ち止まってしまい、
結局、バッティングのコツなんかを教える羽目になった。
暇だったし、
面白そうだから付き合う事にしたんだ。