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溺れる恋は藁をも掴む
第16章 陽だまり
思えば、真面目な高校生だった俺。
性的なものに全く興味がなかった訳ではない。
百合を見ていたら、
自分のものにしたくなる衝動に駆られた。
俺は受験生であり、
俺に居場所を与えてくれた百合。
そう自分に言い聞かせて、
やましい気持ちを吹き飛ばした。
理性を保っていたんだ。
夏期講習が無事に終わって、
夏休みも残り僅かな時、
「たまには息抜きしてぇー」
って、百合の前で呟いた。
「あら、余裕な受験生ですこと」
百合はからかうように笑う。
「百合さんは息抜きしたくないの?」
「したーい」
「どっか行く?
1日くらいいいじゃん」
「‥‥‥行きたいかな」
百合のお店が休みの日曜日に、
ディズニーランドに行く事にしたんだ。
百合ははしゃいだ。
ディズニーランドに行くのは初めてだったらしい。
夏休みのディズニーランドは混んでいて、
暑かったし、待ち時間半端なくて、
面倒臭くもなったけど、
百合のはしゃぎぶりを見ていたら、
そんな事も言えず付き合った。
汗だくになりながら、
スペースマウンテンを並び、
「キャーキャー」悲鳴をあげる百合が可愛かった。
カリブの海賊、ビックサンダーマウンテン、
ジャングルクルーズまで付き合って、
ヘトヘトになる。
最後はホンテッドマンションに行ったんだ。
「これが最後の乗り物か‥‥寂しいな」
「また、来ればいいじゃん」
「だね‥‥」
「また、連れて来てやるよ」
俺はね、勇気を振り絞って、
ホンテッドマンションの薄暗さとムードに任せて、百合にキスしたんだ。
ずっとしたかったから。
性的なものに全く興味がなかった訳ではない。
百合を見ていたら、
自分のものにしたくなる衝動に駆られた。
俺は受験生であり、
俺に居場所を与えてくれた百合。
そう自分に言い聞かせて、
やましい気持ちを吹き飛ばした。
理性を保っていたんだ。
夏期講習が無事に終わって、
夏休みも残り僅かな時、
「たまには息抜きしてぇー」
って、百合の前で呟いた。
「あら、余裕な受験生ですこと」
百合はからかうように笑う。
「百合さんは息抜きしたくないの?」
「したーい」
「どっか行く?
1日くらいいいじゃん」
「‥‥‥行きたいかな」
百合のお店が休みの日曜日に、
ディズニーランドに行く事にしたんだ。
百合ははしゃいだ。
ディズニーランドに行くのは初めてだったらしい。
夏休みのディズニーランドは混んでいて、
暑かったし、待ち時間半端なくて、
面倒臭くもなったけど、
百合のはしゃぎぶりを見ていたら、
そんな事も言えず付き合った。
汗だくになりながら、
スペースマウンテンを並び、
「キャーキャー」悲鳴をあげる百合が可愛かった。
カリブの海賊、ビックサンダーマウンテン、
ジャングルクルーズまで付き合って、
ヘトヘトになる。
最後はホンテッドマンションに行ったんだ。
「これが最後の乗り物か‥‥寂しいな」
「また、来ればいいじゃん」
「だね‥‥」
「また、連れて来てやるよ」
俺はね、勇気を振り絞って、
ホンテッドマンションの薄暗さとムードに任せて、百合にキスしたんだ。
ずっとしたかったから。