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溺れる恋は藁をも掴む
第17章 溺れる
夫の家で暮らす事になりました。
息子の太陽は、
とても可愛がって貰いました。
でも、取り上げられたような状態が続いた。
家計を助ける為に、近くの工場に働きに出ました。
当時18歳になったばかりで、
工場の仕事が終わって、
帰り道にすれ違う、
学生さんが羨ましかった。
家に帰っても、
まともに太陽は抱かせて貰えない。
不満ばかりが募った。
暫くは我慢もしたの。
太陽を産ませて頂いた恩があったから。
帰ってからも、
家事も嫁の仕事だと言われて、
やらざるを得なかった。
心身共にヘトヘトになった。
夫に不満を言っても、
助けてくれなかった。
ストレスが溜まりました。
助けてくれる人も誰も居なかった。
次第にバカバカしくなり、
仲良くなった工場の人に、
パチンコを教えて貰ったの。
最初は面白いくらい勝ったわ。
ヘソクリなんかも出来て、
イライラすると、
工場をサボッて朝から打っていた。
でもさ、
ずっと勝てるギャンブルなんてないよね。
次第に人からお金を借りてまでするようになった。
給料日には決まった額を家に入れないと、
怪しまれたから、
如何わしいところからもお金を借りた。
自転車操業のように、
次から次へと返済する場所が増えてゆき、
それが次第に回らなくなって、
隠しきれずに家族にバレました。
夫からは離婚を言い渡され、
私が作った借金は、
私の親が肩代わりしてくれました。
「もう、お前とはこれっきりだ。
手切れ金だと思え!」
と最後に言われたんだ。
太陽とも縁を切らされました。
自分の愚かさが招いた事なのに、
辛くて仕方なかった。
生まれた土地を離れて、
右も左も分からない東京を彷徨った。
そんな時、
クレッシェンドのママに会いました。
「学歴なくても、
いろんな事情を抱えた女がのし上がるには、
仕事なんて選んでらんないだろ?
客を楽しませる愛敬があればいい。
いい気分でお金を遣う場所を提供するのさ。
働いている間は、
そういう女を演じてくれたら、
この仕事は成り立つ」
そう言ってくれて、
私を雇ってくれたんだ。
クレッシェンドは音楽記号で、
段々強くなるって意味なのよ。
息子の太陽は、
とても可愛がって貰いました。
でも、取り上げられたような状態が続いた。
家計を助ける為に、近くの工場に働きに出ました。
当時18歳になったばかりで、
工場の仕事が終わって、
帰り道にすれ違う、
学生さんが羨ましかった。
家に帰っても、
まともに太陽は抱かせて貰えない。
不満ばかりが募った。
暫くは我慢もしたの。
太陽を産ませて頂いた恩があったから。
帰ってからも、
家事も嫁の仕事だと言われて、
やらざるを得なかった。
心身共にヘトヘトになった。
夫に不満を言っても、
助けてくれなかった。
ストレスが溜まりました。
助けてくれる人も誰も居なかった。
次第にバカバカしくなり、
仲良くなった工場の人に、
パチンコを教えて貰ったの。
最初は面白いくらい勝ったわ。
ヘソクリなんかも出来て、
イライラすると、
工場をサボッて朝から打っていた。
でもさ、
ずっと勝てるギャンブルなんてないよね。
次第に人からお金を借りてまでするようになった。
給料日には決まった額を家に入れないと、
怪しまれたから、
如何わしいところからもお金を借りた。
自転車操業のように、
次から次へと返済する場所が増えてゆき、
それが次第に回らなくなって、
隠しきれずに家族にバレました。
夫からは離婚を言い渡され、
私が作った借金は、
私の親が肩代わりしてくれました。
「もう、お前とはこれっきりだ。
手切れ金だと思え!」
と最後に言われたんだ。
太陽とも縁を切らされました。
自分の愚かさが招いた事なのに、
辛くて仕方なかった。
生まれた土地を離れて、
右も左も分からない東京を彷徨った。
そんな時、
クレッシェンドのママに会いました。
「学歴なくても、
いろんな事情を抱えた女がのし上がるには、
仕事なんて選んでらんないだろ?
客を楽しませる愛敬があればいい。
いい気分でお金を遣う場所を提供するのさ。
働いている間は、
そういう女を演じてくれたら、
この仕事は成り立つ」
そう言ってくれて、
私を雇ってくれたんだ。
クレッシェンドは音楽記号で、
段々強くなるって意味なのよ。