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溺れる恋は藁をも掴む
第18章 弱くなって強くなる
寂しさに正直になり、
届かぬ想いは心底に置いたまま、
身体を求め合った。
互いの身体を愛撫しあって慰め、
正直に濡れてくる性器を舐め合い、
欲しがる身体は欲求のまま求め、
果てるまでソレを辞めようとしない。
そんな時間が莉緒と俺には必要だった。
そんな時間があったから、
心の隙間を隠してこれたんだ。
「晶、
もう、私が居なくても大丈夫だよね?」
「あぁ」
「晶とのセックス好きだったな。
どうしょうもない男を3年も気長に待てた」
「どうしょうもない男なのに、
3年も待ってる莉緒はかなりのどMだな。
どうしょうもない男に見切りをつけられるくらいの強さも持てよ」
「弱くて愚かだから、
生きる意味を必死に探せるんじゃない?
そういう生き方も人間らしくていいじゃん」
莉緒は笑う。
「いい女なのに勿体無いね」
「天は二物を与えずとはこの事ね。
どうしょうもない男でも、
自分が見限るまで、
友達の忠告すら馬の耳に念仏。
それでも、晶の前では素直になれた。
弱くなって、寂しくて、誰かに温めて欲しい時、
晶に初めて抱かれたわ。
最高の理解者にもなれた」
「俺も莉緒の前では弱音も吐いたし、
情けなくもなれたよ。
俺にとっても莉緒は最高の理解者だった」
「笑顔で友達に戻れる」
「俺もだよ。
有難う、莉緒」
「ねぇ、晶の好きになった子はどんな子?」
「例えなら、満月みたいな子かな。
心が真っ直ぐ過ぎて曲がってない。
傍に居ると癒されてゆく」
「満月かぁ……
心が綺麗な子なんだね。
了解。
晶、今度は離すなよ!」
「了解!」
いい女の後ろ姿を見送った。
背筋を伸ばして、真っ直ぐ綺麗に歩く。
長い黒髪が揺れていた。
そんな彼女を見て、振り向く人も少なくない。
キツめな美人の莉緒。
でも、本当は繊細な心の持ち主。
不器用な生き方を自ら選ぶ。
それでも俺は、カッコイイ女だと思うよ。
届かぬ想いは心底に置いたまま、
身体を求め合った。
互いの身体を愛撫しあって慰め、
正直に濡れてくる性器を舐め合い、
欲しがる身体は欲求のまま求め、
果てるまでソレを辞めようとしない。
そんな時間が莉緒と俺には必要だった。
そんな時間があったから、
心の隙間を隠してこれたんだ。
「晶、
もう、私が居なくても大丈夫だよね?」
「あぁ」
「晶とのセックス好きだったな。
どうしょうもない男を3年も気長に待てた」
「どうしょうもない男なのに、
3年も待ってる莉緒はかなりのどMだな。
どうしょうもない男に見切りをつけられるくらいの強さも持てよ」
「弱くて愚かだから、
生きる意味を必死に探せるんじゃない?
そういう生き方も人間らしくていいじゃん」
莉緒は笑う。
「いい女なのに勿体無いね」
「天は二物を与えずとはこの事ね。
どうしょうもない男でも、
自分が見限るまで、
友達の忠告すら馬の耳に念仏。
それでも、晶の前では素直になれた。
弱くなって、寂しくて、誰かに温めて欲しい時、
晶に初めて抱かれたわ。
最高の理解者にもなれた」
「俺も莉緒の前では弱音も吐いたし、
情けなくもなれたよ。
俺にとっても莉緒は最高の理解者だった」
「笑顔で友達に戻れる」
「俺もだよ。
有難う、莉緒」
「ねぇ、晶の好きになった子はどんな子?」
「例えなら、満月みたいな子かな。
心が真っ直ぐ過ぎて曲がってない。
傍に居ると癒されてゆく」
「満月かぁ……
心が綺麗な子なんだね。
了解。
晶、今度は離すなよ!」
「了解!」
いい女の後ろ姿を見送った。
背筋を伸ばして、真っ直ぐ綺麗に歩く。
長い黒髪が揺れていた。
そんな彼女を見て、振り向く人も少なくない。
キツめな美人の莉緒。
でも、本当は繊細な心の持ち主。
不器用な生き方を自ら選ぶ。
それでも俺は、カッコイイ女だと思うよ。