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治してあげます
第6章 退院
「じゃあ、何かあったらまたナースコールでお知らせしてくださいね」
母親のような心配そうな眼差し。
心が壊れそうだった。
「わかりました」
パタンと閉じると同時に涙がこぼれた。
なんで泣いているのかわからないけれど、精神的に何か来ているようだった。
抱きしめて、愛してほしい。
アトをいっぱい身体に残して欲しい。
私が人にせがむことなんてあまりないのになぁ。
涙をほろほろと頬に流しながら、力なく笑っていた。乾いた笑いだったことには違いないと思った。