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治してあげます
第6章 退院
「宮崎ちゃん?」
笑っていた頬が一気に下がった。
こういう時に必ず来るよね…新道先生。
「…なんですか」
こぼれた涙を手の甲で拭きながら私は訪ねた。
「いや、たまたま通ったら笑いながら泣いてたから気になって」
いつもより、真剣な表情を見せる。
イケメンに変わりはないので少しだけ、どきっと揺れるココロ。
「一応、俺も医師だしさぁ~。周りのことは見なきゃいけないでしょ」
「確かにそうですね…」
「だけど、最近、調子良くなってるんでしょ」
…うっ。
気にしてること言わないで欲しい。