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治してあげます
第6章 退院
「…俺は、正直退院して欲しくないけどね。学の為にもさ」
彼の口からこぼれる学という言葉。
「なんやかんや言って、学、学言いますよね」
「まぁね。唯一、心を開けるっていうかね。
俺は嫌われる体質っていうか、いじめられてばっかだったし…
学とは幼馴染ってのもあるし、助けてもらってたし…」
「そうなんですか…」
今日はなんだかいろんな話が聞ける。
意外なことばかりで脳が追いついていないような気がする。
「情けないけどさ、事実だし。そういうとこも含め、羨ましい」
「十分、新道先生もいいとこいっぱいありますよ」
「えー?例えば?」