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治してあげます
第2章 秘密の関係


「…こっち向いて」


きっと、朝ということもあっていつもより低めボイス。耳に残るようなこのくすぐったい声が私をいとも簡単に動かしてしまった。


真っ赤な顔をした新菜が先生をじっと見つめた。すると、にこにこ笑っているはずの先生がキョトンと此方を見ていた。


「先生…?」


我に帰ったように、先生はいつもの顔を取り戻していた。


「すみません…。に、新菜さんに見とれてしまいました…」


照れ臭そうに言っている、そんな彼の表情は私だけのものじゃないかと思ってしまう。


先生は、人に優しすぎるのだ。
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