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治してあげます
第9章 番外編:美雪side


なにも言い返せない。
まさか、元カレと比べてたなんて言えもしない。


「山城さーん!早くー」


今日は本当にいろんな人に名前を呼ばれるなぁ。ちょっと恥ずかしい。


「じゃあ、失礼します」

「あっ…!」


黒髪の人がなにか言っていたけど、耳にはいれない。
どこが好きとか、どこが嫌いとか、元カレの優馬と比べてしまいそうで…。




逃げてしまった。



「今日新しい患者さんが入ってくるみたいなの」


こんな時期にか…。
混んでるのによく入院にしたものだなぁ…。


「これ、上の階なんだけど貼っといてもらえる?」

「あ、はい」


何枚か名前のシールを見ていると見たことある名前があった。





『宮崎 新菜』

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