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治してあげます
第11章 番外編:美雪side 3


バッと勢い良く振り向くと、そこには好きだったはずの新道さんがいた。崩れかけたメイクを見られたくなくて、また酒に口を付ける。

あーあ酔いが覚めちゃった。


「…どうしたの?」

「…何でもないです」


「ねぇ、なんで顔見せてくれないの?」

「今は駄目なんです」


静かになって、いなくなったんだと思った時、耳元で

「好きだよ」


と言った。

意外な言葉でつい顔を見てしまった。
ニヤリと笑う新道さん。一気に心臓が膨れ上がって、ドキドキ…と鼓動が響いていく。

何でだろう、涙がぶあーって溢れてきて…。


「山城さん!?ごめん、冗談だからっ!」

「っ…冗談とか…っ全然…嬉しくない…っ…」


あ。
言ってしまった。
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