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治してあげます
第11章 番外編:美雪side 3

まあ、何が起きているかわからない状況。
まさにその言葉が似合う時だった。
「んっ…」
触れた薄い唇が柔らかくて、その感覚に酔いしれる。
「俺だって、男だよ」
「そんなの知ってる…」
~♪
こんなときにメール?
「ごめんね、美雪。学さんが帰ってくるって行ってたから、私も帰るね。あとは二人で飲んでてね」
恋人優先されるのね…泣
って送ってあげたいが、今の状況だとラッキーとしか言いようがない。
むしろ、「ありがとう」という言葉の方が合っている。
「新菜が未来の旦那さんを迎えに行っちゃいましたよ」
「…まあ、いいよ。むしろ好都合」
にやりと微笑むその顔に反応するあたしが嫌でちょっといやなものを投げかけてみた。
「…新菜のこと好きじゃなかったんですか?」
「あー…まあ眼中になかったから、諦めてた」
「へぇ…まあそうですよね」
「…だから、妬けさせてみた」
「え?」

