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近づきたい
第1章 夏の日
ボードゲームは思った以上に面白かった。
ユウのお兄さんは宣言通り?先輩から勝って喜んでいた。
ルールが複雑だから、初めてやる人には不利みたいだったけど…1位は何故か私だった。

「瑞穂ちゃん、強いね~。ルール覚えるのも早いけど、運までいいもんな~」

先輩がニコニコしながら、私の隣でお茶を飲んでる。
あっ、また喉仏が見える。ステキかも…

ユウはゲーム中、先輩の顔を見ては
「先輩、カッコイイよね」とか
「先輩、彼女いるの?私を彼女にしない?」とかずっと先輩にいろいろ話かけてた。

積極的だなぁ~ユウはクラスの想い人ノブくんにもいつも積極的だもん…

先輩はそんなユウの話を聞いても、やっぱりニコニコしていた。きっと妹みたいな感覚なんだろうな~一人っ子の私にはわからないけどね。

今はユウもユウのお兄さんもゲームに疲れて、お昼寝中。だから、私と先輩は少し話をしている…

「二人ともかなり盛り上がってたから、疲れたんだろうな」

「そうですね。先輩は…。先輩って名前何て言うんですか?」

ふと先輩の名前を知りたくなって聞いてみた。

「オレ?義朗(よしあき)っていうんだ。みんな、よしって呼ぶよ。瑞穂ちゃんも呼んでいいよ」

「よし…よし先輩?」

「そう。イイ感じ!」

よしって名前にドキドキした…だって、私の大好きな人もヨシくん。ヨシトって名前だから、みんなヨシとかヨシくんって呼ぶ。一緒だ…
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