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近づきたい
第7章 遠距離の日
「…オレは頑張ろうと思ってる。ただ仕事とかどうにもならないんだ。

…もし瑞穂ちゃんがつらいなら、、、」

「イヤ!」

とっさに別れを言われる気がして…叫んだ…

それ以上、よし先輩が言葉を続けることはなかった。ただ私を抱きしめてくれた。

「今度一緒にピアス買いに行こうね。」

やっとよし先輩から聞こえた言葉は次のデートの約束。次はいつになるのかな?

でも、また幸せにしてくれたから…頑張る。

「うん。可愛いピアス買ってね。」

二人で交わした約束…叶う日を楽しみにしてるね。

「もう帰らなくちゃダメだろ?」

「…うん。」

これで帰ったら、よし先輩とまた会えなくなる。
帰りたくなくて、よし先輩の服をちょっと強く握って離せなかった。

「瑞穂ちゃん、こっち向いて。」

よし先輩に言われて、上を向くと優しいキスをされた。

「なるべく時間作るから…オレ、瑞穂ちゃんのこといつも考えてるよ。」

もう何も言えなくて、うん、うん。と何回も頷いた。

よし先輩の車を降りて家に戻った。

その日を境に私もよし先輩も忙しくて、あっという間に私の引っ越しの日になった。

やっぱり、よし先輩とは会えず、電話もほとんどできなかった。

引っ越し当日、空港でよし先輩の姿を探したけど、やっぱりよし先輩は来てくれなかった…

わかっていたけど寂しくて…。

よし先輩から届いた、【気をつけてね。】
一言だけのメール…それが余計に寂しくさせて…

飛行機に乗り込んで、他の人に隠れて泣いた…
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