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近づきたい
第8章 すれ違いの日
携帯の発信のコールが鳴りつづけている。
何度コールが鳴っても、よし先輩が電話に出ることはなかった。
…そして、その日一日、何度電話してもよし先輩に電話が繋がることはなかった。
着信が表示されてわかるだろうと、メールはしなかった。どうしても声が聞きたくて、何度も電話してしまったのに…
…よし先輩から連絡があったのは次の日の夕方。私がアルバイトしている時だった。
【仕事でトラブルがあった。連絡できなくて、ごめん。落ち着いたら、オレから連絡するから。】
届いたメールはなんだか感情がなくて、寂しくなった。仕事してる時に何度も電話したから怒ってるのかな?
また、よし先輩の姿が見えなくて不安になる。
会いたい…七夕に願いたい。明日は7月7日、晴れて天の川見れるかな?
空を見て、ちょっと涙が出た。
次の日、空はちょっと雲っていた。なんで七夕は梅雨の時期なんだろう。毎年、天の川見えない気がする…
そう思って、大学の中庭のベンチで空をまた見上げていた。
そこへ渡部君が現れた。あの日からちょっと避けていたから、数日ぶりかも…
「瑞穂ちゃん、空見てるの?」
「うん。今日、七夕だから夜に天の川見たくて…」
ちょっと驚いた顔をして、私を見る渡部君と目が合う。そのまま、私の座るベンチの横に座った。
「七夕とか瑞穂ちゃんから話出るなんて意外…。」
「そう?短冊に願い事だって書くよ。」
更に驚いたような顔をしたけど、次の瞬間に笑い始めた。
何度コールが鳴っても、よし先輩が電話に出ることはなかった。
…そして、その日一日、何度電話してもよし先輩に電話が繋がることはなかった。
着信が表示されてわかるだろうと、メールはしなかった。どうしても声が聞きたくて、何度も電話してしまったのに…
…よし先輩から連絡があったのは次の日の夕方。私がアルバイトしている時だった。
【仕事でトラブルがあった。連絡できなくて、ごめん。落ち着いたら、オレから連絡するから。】
届いたメールはなんだか感情がなくて、寂しくなった。仕事してる時に何度も電話したから怒ってるのかな?
また、よし先輩の姿が見えなくて不安になる。
会いたい…七夕に願いたい。明日は7月7日、晴れて天の川見れるかな?
空を見て、ちょっと涙が出た。
次の日、空はちょっと雲っていた。なんで七夕は梅雨の時期なんだろう。毎年、天の川見えない気がする…
そう思って、大学の中庭のベンチで空をまた見上げていた。
そこへ渡部君が現れた。あの日からちょっと避けていたから、数日ぶりかも…
「瑞穂ちゃん、空見てるの?」
「うん。今日、七夕だから夜に天の川見たくて…」
ちょっと驚いた顔をして、私を見る渡部君と目が合う。そのまま、私の座るベンチの横に座った。
「七夕とか瑞穂ちゃんから話出るなんて意外…。」
「そう?短冊に願い事だって書くよ。」
更に驚いたような顔をしたけど、次の瞬間に笑い始めた。